カードローンといえば、銀行や消費者金融が提供しているお金を貸し付けてくれるサービスですが、これらの他にクレジットカードでもお金を借りる事が出来ます。この場合には、クレジットカードのキャッシングサービスという物になりますが、カードを使ってATMからお金を借り入れる事が出来るためカードローンと呼ばれる事もあるものです。この3つのカードローンではお金を借りる事が出来るサービスである事に違いはありませんが、それぞれに違いがあります。
そもそもカードローンとは?
カードローンは、カードを用いてATMからお金を借りることができるローンサービスのことです。現在ではさまざまな場所でATMが使われているようになっていますが、この商品が登場した頃は銀行など金融機関にしかATMを設置しておらず、このためカードローンは銀行などの金融機関が提供するローンサービスというイメージがあるものでした。しかし、その後消費者金融でもATMを設置するようになったほか、クレジットカードでもお金を貸し付けるキャッシングサービスが開始されるようになり、それまでの金融機関が提供するだけではなくなっています。
このためカードを用いてATMからお金を借りることができるサービスの名称として使われるようになっており、特に消費者金融ではそれまでのキャッシングサービスという名称をやめてカードローンという表現を使っているところもあります。
一方でクレジットカードのことをカードローンということは少なく、あくまでもキャッシングという本来のサービスに付帯するものとして扱われています。
キャッシングサービスとは?
カードローンと同じものとしては、キャッシングサービスがあります。カードローンでは「カード」と「ローン」を組み合わせたもので、カードを使ってローンが出来るという意味です。一方でキャッシングとは英語で「現金」のことを意味しますが、日本では現金を用立ててくれるという意味で使われており、つまるところはローンと同じものになります。ただし、キャッシングの場合にはカードを用いない方法も含まれており、金融機関で提供されるフリーローンなども含まれるものです。このため昔には、個人向けに行う融資を指して金融機関がキャッシングという言葉を使って宣伝を行っていることもありました。
一般的にはキャッシングは消費者金融が広く用いていたこともあり、キャッシングといえば消費者金融が提供しているローンサービスというイメージがあり、対してカードローンは銀行など金融機関が提供しているものというイメージがありましたが、現在ではその境界は曖昧となり、どちらも個人向けにお金を貸し付けてくれるサービスを指します。
カードローンとキャッシングの違いはあるのか?
カードローンはキャッシングサービスの一種としてみることができますが、カードを使わないキャッシングサービスはカードローンとは呼びません。大手消費者金融ではローンカードを発行してATMから簡単にお金を借りたり返済できるようなサービスを提供していますから、カードローンとも言えます。
また以前は銀行のカードローンといえば審査基準が厳しいものの低い金利でお金を借りることができるサービスでしたが、現在では消費者金融会社や保証会社を保証人とすることで誰でも利用出来るようにしたものもあり、この場合には金利は消費者金融並みに設定されます。
以前はカードローンといえば低金利というイメージがありましたが、現在ではそのような状況にはなく、名称で判断することは出来ません。このため、カードローンにしてもキャッシングにしてもそれぞれのサービスの内容で選ぶ必要があります。ただ銀行など金融機関が提供するカードローンの方が利便性が良いといったメリットがあります。
クレジットカードのキャッシング
クレジットカードというのは、本来はお金を借りるためのサービスではなく、加盟店で商品やサービスを受けた際の代金を支払うためのサービスです。もともとはアメリカ発祥のもので旅行をする時に、多額の現金を持ち歩かなくするために始まったサービスですが、現在では商品の支払いに使われるだけでなく、分割払いも可能で高額な商品を購入するためにも使われています。
一方で、クレジットカードで使えるのはあくまでも買い物であり、現金を直接借り入れるということは日本では行えません。これは法律に違いがあるためで、買い物に使われる場合には割賦販売法が適用され、お金を借りる場合には貸金業法が適用されるためです。このような経緯もあり日本ではクレジットカードには買い物に使えるショッピング枠と、お金を借り入れることが出来るキャッシング枠の2種類が用意されており、それぞれ別に申し込まなければなりません。またキャッシングの条件は、消費者金融などと比べても高く設定されることが多く、あくまでも緊急的に現金が必要になった時に利用するといったものになります。
クレジットカードのキャッシングを利用するには?
クレジットカードは、VISAやMastercard、といった国際的に通用するブランドに加盟したカード会社が発行するものですが、これらのカード発行はさまざまな業種によって行われており、その審査基準も異なっています。例えば流通系の会社の場合には、自社のポイントカードなどにクレジットカード機能を付与するといったケースも多くみられますが、この場合は比較的作りやすくなっています。一方で、キャッシング枠についてはクレジットとは別に審査する必要があるため、改めて申し込む必要があるケースもあります。
また金融機関が発行するキャッシュカードや、カードローンにクレジットカードの機能を付与したものもあります。これらの場合でも、クレジットカードのキャッシングサービスを利用することが可能ですが、もしお金を借りるのであればカードローンの方が有利なケースもあり、使い分けが重要となってきます。特にクレジットカードは海外でも利用出来るもので、海外で現金を必要とした時に便利です。
まとめ
クレジットカードはあくまでも買い物やサービスを受けた時の代金を支払うための手段であり、お金を貸し付けてくれるサービスであるキャッシングは別に申し込む必要があります。またキャッシングの条件としては銀行のカードローンや消費者金融のキャッシングと比べると不利になりがちですから、その内容を知った上で利用する必要があるものです。それらを理解した上で利用すれば緊急時に必要とする現金を手に入れることが出来る便利なサービスです。